大井杯について。
(2008.5.19修正)
「大井杯」という試合は、現在現役とOB/OGとの交流戦として定着しているイベントとなっていますが、名前の由来は経大洋弓部の草創期に多大な協力を頂いた第2代大井正実先輩の名前からとっているものです。
当時は現在のような立派なレンジはなく、淀川の河川敷を借りて三脚を立てて練習を行なっていた訳ですが、河川敷ということで当然大雨になれば冠水して使えなくなりますし、さらに台風・洪水ともなればレンジ設備が流されて練習すらできなくなる、ということもしょっちゅうあったそうです。
当時まだ同好会だった(体育会加入は1971年)洋弓部は当然のことながら大学当局の援助も少なく、その度に当時の現役の方々は当時まだ人数も多くはなかったOBの方々へ援助して頂けるようお願いに廻っていたそうです。そんなときに援助をしてくださった中に大井先輩が居られたわけです。卒業後あるお店(大阪マルビルにあった喫茶店とのことです;第5代峯先輩からの情報。ありがとうございます)をやっておられた大井先輩は、少なくない資金を洋弓部のために援助してくださったそうです。大井先輩をはじめとするOB各位の援助もあって、洋弓部の活動も何とか軌道に乗せることができたといっても過言ではないでしょう。
決して身体の丈夫な方ではなかった大井先輩は、卒業後わずか3年後の1974年11月21日にこの世を去りました。あまりにも早すぎる死と、洋弓部に多大な貢献をして頂いた大井先輩を悼んで、葬儀には現役も参列されたとのことです。
その後大変お世話になった大井先輩の名前を忘れず語り継いでいきたいとの当時の洋弓部の総意のかたちとして、ご遺族の方より頂いた香典返しを元に優勝カップを作り、毎年11月ごろにOBと現役の交流試合を行なうことになりました。それが現在も続いている試合、「大井杯」のあらましです。
 
当時と比べれば規模も大きく実力もついて、2008年にはついに1部昇格を果たした経大洋弓部ですが、ここまでたどり着くにはその時々の現役の努力があったということは想像に難くありません。現役の皆さんにはそのことを心の片隅にでもいいので残していただきたいと思います。そして後に続く後輩たちのために、少しでもいい成績とクラブ環境を残していって欲しいと思います。    
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